【トップ営業の“停滞期”が長くなる理由とは?原因と処方箋を解説】
はじめに
営業の世界では、「トップ営業マン=常に売れる人」と思われがちです。しかし、実際にはどんなに優秀な営業でもスランプに陥ることがあります。そして、トップ営業ほどスランプが長引く傾向にあります。なぜでしょうか?
それは、多くのトップ営業が「自分の営業プロセスを言語化できていない」からです。感覚で売れているため、調子が良いときは問題ありませんが、一度崩れると「どこを直せばいいのか分からない」 状態に陥ります。これが、スランプを長引かせる最大の要因です。
本記事では、トップ営業が停滞期にハマる理由と、スランプを最小限に抑えるための具体的な処方箋を解説します。
トップ営業がスランプに陥る本当の理由
「営業プロセスを言語化できていないこと」こそが最大の原因
スランプに陥ったトップ営業が長く抜け出せない理由はシンプルです。「なぜ自分が売れているのかを説明できない」 ため、問題が発生したときにどこを修正すればいいのか分からないのです。
1. 成功パターンの再現ができない
売れているときの営業スタイルが「感覚的なもの」だと、調子を崩した際に軌道修正ができません。
例えば、
クロージングが得意だった営業 → 実は「最初のヒアリング」が絶妙だったが、それを認識していないため修正できない
提案が刺さっていた営業 → 顧客ニーズの変化に気づかず、従来のやり方を繰り返して失敗する
このように、自分が売れていた要因を理解していないと、「どこがズレたのか」が分からず、スランプが長引いてしまいます。
2. 環境や顧客の変化に適応できない
市場や顧客の状況は常に変化します。
市場の変化 → 競合の増加、業界トレンドの変化
顧客の変化 → 営業に求める役割の変化、購買プロセスの変化
会社の変化 → 営業方針の転換、インセンティブ制度の変更
これらの変化に気づかず、過去のやり方を続けてしまうのは、「営業プロセスが言語化されていないから」です。
言語化できていれば、「このプロセスが市場の変化に合っていない」と判断し、改善することができます。しかし、言語化できていないと、「なんとなく売れない」「とにかく行動量を増やす」といった迷走状態に陥ってしまうのです。
3. 焦って空回りし、さらに悪化する
トップ営業は「売れるのが当たり前」と思われているため、スランプになるとプレッシャーが倍増します。
「売らなきゃ」という焦りから、
✅ とにかくアポを増やす
✅ 提案回数を増やす
✅ クロージングのトークを強化する
といった「量」でカバーしようとします。しかし、本当に修正すべきポイントが分かっていないまま行動量を増やしても、スランプは悪化するだけ です。
このように、営業プロセスを言語化できていないことが、スランプを長引かせる最大の要因 です。
スランプを最小限に抑える処方箋
1. まず「やらないこと」を明確にする(営業プロセスの視点)
スランプを抜け出すためには、まず営業プロセスの視点で「やらないこと」を明確にすることが重要です。むやみに行動量を増やすのではなく、自分の営業活動のどこにズレがあるのかを正しく分析するための時間を確保することが必要です。
✅ すぐに行動に移るのではなく、振り返る時間を丁寧に確保する
✅ 営業プロセスのどこに問題があるのかを明確にするまで、無駄な修正をしない
✅ 感覚での営業から、論理的に説明できる営業プロセスにシフトする
無駄な行動を排除したうえで、次に「何を強化するべきか」を考えます。
2. 自分の営業プロセスを言語化する
次に、「なぜ売れていたのか?」を明確にしましょう。以下のポイントを整理すると、成功パターンが浮かび上がります。
✅ 初回訪問時にどんな質問をしているか?
✅ 商談でどのように顧客の課題を引き出しているか?
✅ どんなトークや提案が響いているのか?
✅ クロージングでどんなフレーズを使っているのか?
これらを具体的に言語化しておくことで、スランプ時に「何がズレたのか」を特定しやすくなります。
このように、営業プロセスを言語化し、成功パターンを分析し、適切なフィードバックを受けながら軌道修正することで、スランプを最小限に抑えることができます。
次のセクションでは、これらの解決策を実行する際のポイント について解説していきます。
解決策実行のポイント
営業プロセスの言語化を進め、スランプから抜け出すためには、「どのように実行するか」 も重要です。ここでは、効果的に取り組むためのポイントを紹介します。
1. 「売れる営業の型」を自分の言葉でまとめる
営業プロセスの言語化を進める際、自分の成功パターンを「型」として定義する ことが大切です。以下のフレームワークを活用すると、整理しやすくなります。
✅ ヒアリングの型→ どんな質問を投げかけ、どう引き出しているか?
✅ 提案の型→ どの順番で何を伝えると響くのか?
✅ クロージングの型 → どのタイミングでどんな一言を入れると成約につながるのか?
このように自分なりの「売れる型」を明確にしておけば、スランプ時も冷静に見直しができ、軌道修正がスムーズになります。
2. フィードバックを定期的に受ける仕組みを作る
自分一人で営業プロセスを見直すのには限界があります。第三者の視点を取り入れること で、より正確な改善が可能になります。
✅ 上司や先輩に商談をチェックしてもらう
✅ 成功している営業メンバーと比較し、自分のズレを把握する
✅ 既存顧客に「なぜ契約したのか」をヒアリングする
特に、顧客の声を直接聞くことは、営業プロセスの改善に直結するヒント になります。
3. 定期的に「振り返る時間」をスケジュールに組み込む
営業は日々の業務に追われがちですが、スランプを防ぐためには**「振り返る時間」を確保すること** が不可欠です。
✅ 毎週○曜日の午前は「営業プロセスの見直し」時間にする
✅ 商談後、必ず5分間の自己フィードバックを実施する
✅ スランプに陥ったら、まず3日間は売ることより分析に時間を使う
このように、営業活動の「改善のための時間」をルーティン化 すると、スランプに陥りにくくなります。
このように、解決策を実行する際には、
✅ 売れる営業の型を言語化する
✅ フィードバックを積極的に受ける
✅ 振り返る時間を定期的に確保する といったポイントを意識することが重要です。
貴社の場合はどうでしょうか?
トップ営業のスランプは、個人の問題ではなく組織全体の課題 でもあります。もし、貴社の営業チームでも以下のような状況が起きていたら、営業プロセスの言語化を見直すタイミングかもしれません。
✅ エース営業が突然売れなくなった
✅ 売上が安定せず、好不調の波が激しい
✅ 成功する営業と伸び悩む営業の差が大きい
✅ 成果の出ない営業が、具体的に何を改善すればよいのか分からない
こうした状況がある場合、「営業の成功パターンを型化し、組織として共有する」 ことで、個々の営業のスランプを防ぎ、安定的に成果を出せるようになります。
貴社の営業チームも、言語化の視点を取り入れることで、より強い組織に成長できるはずです。